「ゲーセンの復権 ~ブームの予兆~」Part1
「浮上」

ゲームセンターが復活の兆しを見せ始めている。一時は、市場規模の前年割れが続き、大手ゲームメーカーも自社の保有するアミューズメント(AM)施設などの縮小を打ち出して全国的に店舗の閉鎖・撤退が相次いだことがあったのだが、最近ではそれが留まりつつある。最大の要因は写真シール機「プリクラ」や対戦型格闘ゲーム「バーチャファイター4」(VF4)などのヒット作に恵まれたからであろう。

AM施設からの売上が収益の一角を占めるナムコ・セガ・タイトーなどは、これまで抑制してきたゲームセンターの新規出店を増加させる計画を立てている。中でも既存店の立て直しが急務として出店を極力控えてきたナムコやセガが再出店に臨む背景にはいくつかの事情がある。まず、第一にこれまで続いてきたAM業界の縮小傾向に終わりが見え、明るい兆しが表れてきたことが挙げられる。2001年の後半から昨年同時期の売上を上回るAM施設が増え、業界全体に明るい将来の見えてきた今こそ、再びAM施設に力を入れる絶好のチャンスだと考えたのだろう。

そういった環境の好転に加え、各社ともAM施設のリストラが完了し、収益を出せる態勢が整ったことも理由のひとつだ。ここ数年はAM施設の低迷が続き、黒字どころか赤字が出るまでに落ち込んでいた。そのため、各メーカーは赤字店舗の閉鎖などの“縮小均衡”を望み、売上の減少を受け入れる代わりに黒字化を達成したのである。そんな時に、AM施設全体に明るい兆しが見えてきたのだ。縮小均衡では、収益の持続的な成長は期待できない。将来の収益拡大は売上が伸びてこそ、達成されるものである。ならば、彼らが執る道は新規出店による売上拡大しかない。出店攻勢を強めることで、例え緩やかであっても再度、成長路線に戻ろうと考えているのだ。

AM施設の周囲の環境に少しづつ明るい兆しが出てきたその中で、ある大手メーカー首脳はこういう言葉を口にしている。『そろそろ次のブームが来るはず』(2002年3月29日 日経産業新聞)。何とも大胆な予測であるが、90年代後半に「プリクラ」や「ダンスダンスレボリューション」などの一大ブームを巻き起こした業務用ゲーム機は、その都度AM施設の収益を伸ばしてきた。AM施設にとって、ブームは是非とも必要な“うねり”であるのは間違い無い。

もちろん、次のブームは歓迎すべきであるし、それを欲するメーカー首脳の気持ちも分かる。それゆえ、単なる希望的観測のもとに出た発言である可能性は十分にある。だが、まったく根拠のない発言であると断定できるわけでもない。そこで、今回はこの発言を検証してみることにしたい。果たして、予測は現実的なものなのか、それとも根拠の無いものなのか。

次回からは、ブームが起きる根拠とブームはそうは簡単に起きない根拠について考え、最終的にどちらの考え方が現実味があるのかを判断したい。メーカー首脳の主張は、外から聞いていれば面白いものではある。検証してみる価値は十分あるのではないだろうか。

(つづく)

(ライター:菅井)

■ゲームニュース
ゲーム最新ニュース

PS4
PS3
PS2

PS Vita
PSP

Wii Wii U

ニンテンドー3DS
ニンテンドーDS

Xbox One
Xbox360

WINDOWS
DVD ブルーレイ

スーパーロボット大戦
テイルズ オブ
ファイナルファンタジー

ゲームニュース2007年
ゲームニュース2006年
ゲームニュース2005年
ゲームニュース2004年
ゲームニュース2003年
ゲームニュース2002年
ゲームニュース2001年
ゲームニュース2000年

■各種コンテンツ
ゲームいろいろ情報サイトマップ
ゲーム発売日
アニメ発売日
漫画コミック発売日