【コラム】「拡大路線へ~“飽き”とのあくなき戦い~」Part1 |
近頃、ゲームソフトメーカーの動きがあわただしい。2001年4月にナムコ・エニックス・スクウェアの三社のオーナーが株式を相互に持ち合うという形で提携したのをはじめとして、各社が他の企業との関係強化に乗り出している。
先日も、コナミが「スーパーライト1500シリーズ」で有名なゲームソフトメーカーのサクセスに対して資本出資し、両社の協力関係を一段と高めると発表した。両社は従来から、サクセスのゲームソフトをコナミの流通網で扱うという協力関係にあったが、今回の資本出資によって、それを一層充実できるとしている。コナミは資本出資という形では、昨年に玩具メーカー大手のタカラとも提携をしている。
資本提携と言えば、エニックスも人気ソフト「グランディア」シリーズを抱えるゲームソフトメーカーのゲームアーツに9920万円を出資し、今後「グランディア」シリーズを製作・販売の両面で協力することを柱にして、提携を成立させている。エニックスはこの他にも、海外(台湾)企業との間で業務提携をしている。
国境を越えた提携にはセガ・カプコン・ハドソンも意欲的だ。セガは中国、カプコンは韓国、ハドソンはフランスの企業とそれぞれ独自の方法で提携をしている。昨年の話になるが、ゲームソフトメーカーのアトラスと出版大手の角川書店が提携をしたことは記憶に新しい。
こうしてみると、ゲーム企業同士、あるいは異業種との提携が活発化しているが、なぜ、今ゲーム業界でこのようなことが起きているのであろうか。ゲーム企業同士の提携が話題に上るようになったのは最近だが、特に今年に入ってからの各社の提携戦略が加速化しているように感じる。これは、一体なぜなのだろうか。今回のコラムではそこを考えてみることにしたい。
(つづく)
(ライター:菅井) |
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