「復活への道」
非日常的体験を得るためにゲーセンにきて音楽系ゲームなどをやる。DDRやDOCの成功は、非日常性を手軽にゲーセンで味わえることができればユーザーが戻ってくる可能性を示唆している。つまり、ゲーセン復活のためには非日常性をとことん追及することが求められているのである。ただ、その非日常性を業務用ゲームだけに頼る手法では必ず行き詰まる。なぜなら、他のゲーセンも同じゲームを導入すれば、競争優位には立てないからだ。だからこそ、そのゲーセン特有の非日常性を追求しなければならないのだ。
ゲーセンは店長次第で売上が大きく変わると言われている。その理由はゲーセンにおける非日常性の演出の差が、売上の差を生み出していると考えられる。導入しているゲームはだいたいどこのゲーセンでも同じであるのだから、やはり演出の上手下手が売上に関係すると見て良い。そうなると、今のゲーセン不況の理由は「店長」を含めたゲーセン従業員の質的低下も、その一因なのかもしれない。個々のゲーセン特有の「非日常性」を生み出せなくなり、画一的になってきているから、ゲーセンにユーザーがこない。ゲーセン不況の一因をそう考える事もできるのだ。
ゲーセンを再び活気みなぎる場にするためには、「業務用ゲーム機」と「ゲーセン従業員」の質的向上が何よりも求められる。そしてその質的向上とは「非日常性を生み出せる力の向上」という一点に絞られる。もし、ゲーセンが非日常性を再び前面に打ち出すことができれば、ゲーセン復活への道はそう遠く無いだろう。ゲーセンが復活する道は充分に開けている。後はその道をどう歩むかだ。
(おわり)
(ライター:菅井) |