【コラム】他のゲームメーカーにはない姿勢を見せる“任天堂” |
8月25日から27日までに行われた「NINTENDO SPACE WORLD
2000」で、いままでどのゲーム系イベントでも見たことのない光景を目にした。
最新機種「GameBoyAdvance」をプレイするため多くの人が並んでいた。社員が時間を区切る形でゲームの試遊を行っていたのだが、この次の人への交代時に、他のイベントでは決して行われない行動を起こしていたのだ。プレイヤーを交代させた後に、本体を一度布で拭くという行為を毎回のように行っていたのである。こうした手間隙かけた行為を行ってまで、プレイする人に対して気持ちよく遊んでもらう行為は、任天堂の新型携帯ゲーム機「GameBoyAdvance」に対する姿勢、そして、ゲームそのものに対しての姿勢として窺い知れる。
この“拭く”ということは、次のことから行うようにしていたのだろう。GameBoyAdvanceは携帯ゲーム機であり、他の人が画面部分に指紋をつけてしまうことがある。特に、このイベントに来場する人の多くは子供であることから、べたべた触ってしまう可能性は高い。その指紋がついた状態で次のプレイする人に渡してしまうと、せっかくきれいな画面が汚らしく感じてしまうこともあるだろう。こうした考えたら、拭くようにしていたのではなかろうか。
ただ、通常考えれば、それほど気にする部分でもないだろう。その“気にしない部分”にも気を配る。これが任天堂の姿勢であるといえる。実際任天堂から発売されるゲームには、この“気配り”が随所に出ていることを感じているのではなかろうか。それゆえに、本体台数はPlayStationに遠く及ばないにも関らず、30万本・50万本・100万本と、一社だけでスマッシュヒット、ミリオンヒットが登場するのだろう。
他にない姿勢、これこそが、ゲーム業界No.1と言わさしめる要素の一つといえる。
<イベントページにNINTENDO SPACE WORLD 2000の模様を掲載>
http://www.gameiroiro.com/event/index.htm
※本体を拭いている写真も掲載。 |
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